ロードヒポキシス

可憐、無意識

コミケC90に出す同人誌「校泊のパンドラ」表紙を書きました.

宣伝告知

宣伝をしないといけない空気を感じ取ったので宣伝です.

今年の夏コミC90で,所属している研究室でわさわさやっているサークル「らぼちっく;げーと」で出すギャグに限りなく近い技術系同人誌「校泊のパンドラ」の表紙及び一部記事を書きました.場所は明日3日目 日曜日 西F-19bです.

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サークル主催及び編集長のぺんぎんさんの紹介記事リンクは以下です.

libertty.org

(ちなみに大まじめな方の技術本を書いているサークルplusTK2Sの方ですが,今年はyp14が人の道を外れたのでD進するというので参加は無しです…院試がんばってください)

だいたいの紹介はぺんぎんさんの紹介を見てもらうとして,せっかく表紙を書いたのでその経緯というか小ネタ話をまとめたいと思います.

パワポだけで書いてない

この表紙,既に上の宣伝記事や別の場所で告知しているように,パワポで書きました.

パワポで書いた」と言うととても一部界隈のウケが良いのですが,実際は完全にパワポでは無くほぼパワポで書きました.あっ石なげないで痛い!

言い訳をさせてもらうと,印刷所にはpptxファイルのまま入稿できる訳では無く,CMYKなPDFに変換する必要がある為,PowerPointのエクスポート機能を使います.その過程であまりよろしくない出力になってしまうというパワポの制約上,一部フォトショで加工して出力しています.以下はその罪の意識にさいなまれたため,その懺悔の意味の記事になります.

ぼかし処理

パワポベクター画像の描画ツールとしてとても優秀なので,PDFで出力してもベクターの画像のまま扱えます.しかし,ぼかし処理だけはどうしてもベクトルで表現できない部分なのでぼかし処理を行った部分はベクター画像では無くピクセルで表現するラスター画像で扱わざるを得ません.今回の表紙だとちょうど「校泊のパンドラ」のロゴの後ろあたりです.

パワポでも,図形の「効果」としてぼかし処理を付けることが出来ます.そしてこれをそのままPDFでエクスポートすると以下のようになります.

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左がパワポ上の描画で,右がPDFでエクスポートした物です.そもそもぼかしの度合いが異なる上によくよく見るとラスター画像化されているのでピクセルでガビガビした感じになってしまっています.

先述したようにぼかしの表現はどうがんばってもベクトルで表現できないので,可能な限りDPI(画像のインチあたり密度)を上げて出力したい所なのですが,パワポだと低いDPIのまま制御出来ないようなので仕方なく一旦フォトショで出力してそれをパワポに書き戻すめんどくさいことになっています.

マイクロソフトにはこのあたりを改善して頂きたいです.

極端に細かい大量の図形

毎回理解に苦しむのですがなぜかパワポは出版物の編集に向けて設計されてないので,極端に細かい図形を大量に貼り付けるとかなり動作が重くなります.(だいたいの作業はCore i5MacBook Pro Retina (2015)で編集)

今回だと表紙のモザイク部分を大量の長方形オブジェクトで作ろうとしたところ,入稿締め切りまでに間に合わないレベルでフリーズしたので仕方なくフォトショで編集したものをパワポに貼り直す手間が発生してしまいました.

マイクロソフトにはこのあたりを改善して頂きたいです.

CMYK出力できない

薄い本作ったことのある人であれば聞いたことあると思いますが,通常印刷業者に入稿を行うときは色空間をRGBではなくCMYKで設定する必要があります.これはそもそもプリンターがRGBで出力できない物理的な制約があるためであり,またRGBとCMYKでは色味に大きな差があるのでカラーの修正も必要であるためです.

しかし残念なことにパワポはなぜかCMYKで出力する細かい設定が出来ず,最終調整には仕方なくフォトショで読み込んでCMYKの調整を行う必要があります.パワポで出版物を作る人にとって大変理解に苦しみます.

マイクロソフトにはWeb版のExcelAPI経由で叩くようなくだらない機能を追加していないでパワポDTP向けの機能を充実させて頂きたいです.

最後に

今回,表紙をパワポで書いたという宣伝ツイートが各所から流れ微妙な感じで拡散してしまったが為に,実はパワポだけでは出来ないんです.と言うことがなかなか言い出せず.罪の意識からお盆に実家に帰って母親の手料理を食べてゆっくり7時間寝ることしか出来ませんでした.

マイクロソフトにたいしては今後のアップデートでパワポの機能が強化されることを切に願っています.

ハーフカメラ: KONICA EYE

気がついたら2ヶ月どころか3ヶ月近く過ぎていました.生きています.

そのうだうだしている間に薄い本の記事を書いたり,フィルムカメラで遊んでいたりしました.

あるとき,某中野のカメラ屋でかわいいカメラを見つけたので買いました.

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KONICA EYE,AEのハーフカメラです.

ググるまでロゴのせいでCYCだと思ってたのは内緒)

ハーフカメラは,通常の135フィルムのカメラの半分のサイズで撮影するカメラです.横に2分割するので普通にカメラを構えて撮るとスマホのように縦長の写真になります.

見た目は1カ所アタリがありましたがジャンク扱いで2,000円でした.清掃もかねて分解

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アルミの可愛い筐体に比べて中身のメカメカさのギャップがとても良いです.このAEカメラはレンズの周囲にあるセレン光電池によって発電し,その電流値と感度設定でシャッターの絞り値が決定されます.今のデジカメでは高度な制御が可能ですが,当時のメカのみでこのような機構を実現しているのが凄いです.

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どうやら壊れている原因は光量によらずシャッターが開かないことである模様.シャッターのメカに油をさし,何回か空シャッターを切ったところ順調に動くようになりました.懐中電灯で当てる光の量を変えると絞りの大きさがちゃんと変わりました.どうやったらこのメカの設計が思いつくのだろうか.

以下試し撮りの図.ハーフカメラで撮影したフィルムは,現像の課程で通常のカメラとフレームのサイズが違うため受付できるカメラ屋が限られるような情報を見たのですが,近所のカメラ屋は特に何も言われること無くフジカラーCDまでしてくれました.

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おわり