ロードヒポキシス

可憐、無意識

妥協のない進化:Pebble Timeレビュー

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 今日はKickstarterでの支援者に先行販売が始まったスマートウォッチであるPebble Timeが届いたので紹介します。以前このブログで紹介したモノクロメモリ液晶の初代Pebbleは、iOSAndroidスマートフォンに接続して使用するスマートウォッチの一種です。バッテリーが約7日間持つという強力なバッテリーライフとともに普段使いでも全く問題ないスマートウォッチで、当時存在していた他社のスマートウォッチと比べてとても完成度が高いものでした。

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 そのPebbleが2月にカラーメモリ液晶搭載のPebble TimeとなってKickstarterにて出資の募集が開始されました。その時の人気は一時Kickstarterのサイトが不安定になるレベルで、途中Appleが対抗であるApple Watchを発表した日にもその勢いは衰えるどころか反動で増すなどPebble Timeに対する期待がとても高かったです。

 その後予定の40倍の2000万ドルを超す出資金を集めて大成功のうちに受付が終了し、5月末から出資者に対してリワードのPebble Timeが順次出荷され、今日私の家にも届きました。

開封の儀

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 普通開封の儀とか誰がやっても同じだろうとして箱の写真だけ撮ってあまりやらないのですが、Pebbleの場合は初代Pebbleの時もKickstarter版とその後の一般発売版で箱の構造がずいぶん変わったので、今回もそうなるだろうとして開封の儀を執り行いたいと思います。

 箱と初代Pebbleの比較。箱には大きく「it's time」というPebble Timeのスローガン的な文字がでかでかと入っていてこの時点で大興奮です。

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 箱の開封は横にジッパーのイラストが印刷されたおしゃれな開封口から開けます。

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 箱を開けるとPebble Timeがフィルムを貼られた状態で入っています。

内容物と初代との比較

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 付属品は充電用のUSBケーブルとスタートアップガイドが印刷された小冊子が2冊。日本語は無いけれど中国語はあります。充電ケーブルは初代Pebbleのものとは互換性がありません。がケーブル自体はきしめんのように平型のケーブルになっており、柔らかいので取り回しがしやすくなりました。

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 裏側はこのような感じです。裏面には充電用の端子とマグネット、Kickstarter版を示す出資者のマークが入っています。バンドの部分はPebble Timeに標準でついてくる物はバネ棒と一体化しており、写真のバネ棒のところにあるスイッチを押すことによって工具いらずで取り外すことができます。バンド幅は初代Pebbleと同じ22mmで、バネ棒とともに交換すれば市販のバンドを取り付けることができるようです。ちなみに水深30Mまでオッケーな完全防水です。

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 Pebble Timeと初代Pebbleの比較。初代の方はバンドをNATO風のものと交換してあるので写真だと余計に分厚く感じますが、値的には本体の厚さは20%減の9.7mmになります。また画面の部分は初代ではアクリルだったものが、Pebble Timeではゴリラガラスへと変更されました。(実際には2世代目のPebble Steelから)筐体もバックはプラスチックですが表のフレームはステンレスになり、初代から全体的な工作精度も向上したのか強く押しても歪むことなく頑丈になりました。

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 あと大きく変わったのが充電コネクタの位置です。初代(とSteel)では筐体の横のバックボタンの下辺りに配置されていたのが裏面になりました。公式ではセンサなど電気的なやりとりを行うバンドやアクセサリと接続するための端子の配置という説明でしたが。個人的には初代Pebbleでも使っているNATO式のバンドが使えなくなったのがちょっと残念です。充電する頻度も低いですし緩めればアクセス出来ないことも無いのですが。

やっと起動

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 バックボタン長押しで立ち上げるとカラフルなイラストと共にスマートフォンとペアリングを行うように誘導されます。ちなみに初代Pebbleのアプリ"Pebble"とは別のアプリ"Pebble Time"となっています。ちなみに画面は64色の発色で彩度はあっさりしていますがバックライト無しで直射日光でもよりコントラストが高く、初代Pebbleの利点でもあった屋外でも見やすいディスプレイは健在です。今回も画面の書き換え時以外電力を消費しないメモリ液晶を搭載していますが、どこが供給しているのでしょうか。(シャープ?)

装着の様子

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 腕毛が濃いですが装着した様子を。Pebble Timeは画面のゴリラガラス含めて全体が腕にフィットするように湾曲した形になっており、とてもフィット感が高いのと、初代Pebbleと比較して数値以上の薄さを感じます。

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 両方共装着した様子。初代と比べると画面の周りがスッキリしていて画面が大きくなったような印象を受けます。デザイン的にもよりフォーマルな使い方にも耐えるような良い見た目になりました。

 両方とも同じウォッチフェイス(盤面)を選択していますが、カラーになった以外に初代のモノクロ液晶にあったギザギザ感がとても低減されています。初代Pebbleに搭載されていたモノクロメモリ液晶は、白か黒かの2色だったが、Pebble Timeになってカラーになり、アンチエイリアスの処理が可能になって滑らかに表示することができるようになったと考えられます。とても素晴らしいです。

日本語化とか

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 初代Pebbleでは、非公式ですがCryingnekoさんが作成した日本語ロケールを追加することによってほぼ完璧な日本語表示が可能でした。

Pebble 日本語言語パック / Pebble Japanese language pack

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Pebble Timeへの対応はまだ発表されていませんが、試したところ、"Androidでの"日本語ロケールが適用できることがわかりました。Androidでのというのがミソで、iOSでは上記のサイトから落としてきたパッケージを開いても何も反応はなく、おそらくアプリ側の対応ができていないためであると思います。でもiOSをメインで使っている人でも一瞬だけAndroidでペアリングを行い、ロケールを適用してからiOSへ繋ぎ直す事によって力技ですが日本語を扱えます。

 さすがにPebble Timeで追加された新しいUIの部分の日本語化はまだでしたが、到着した直後から日本語を扱えるのでとても感激です。一応書きますが、この行為はPebbleの動作を不安定にさせたり最悪故障する可能性があるので自己責任でお願いします。

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 ちなみに認証項目で日本の技適マークを発見しました。ということはPebble Timeを日本で使うことは完全に合法で、しかも技適を取っているということは日本への展開の可能性もあるってことで期待してしまっていいんですかね!総務省のページで出てこないのが気になるんですが

まとめ

 Pebble Timeは初代Pebbleの利点であるバッテリーの持ちや、直射日光下でも見やすい画面などをすべて受け継ぎながらカラー化など着実な進化を遂げました。デザインやUIなども洗練されて更に使いやすくなったPebble Timeはスマートウォッチとしてベストな選択肢となったと思います。今後完全な日本語化(できれば公式で)や日本での販売などを行っていってほしいと思います。

初代も十分に実用的です。今のところPebble TimeはKickstarter版の輸入品を売っているので高いです。一般発売はまだ先ですが我慢できない人は初代も選択肢にどうぞ。

おまけ、UIのアニメーションが可愛い。お気に入りは充電中のこれ

vine.co

おわり