ロードヒポキシス

可憐、無意識

フォントの逆引き辞典: 「ろごたいぷっ!」レビュー

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今回はフォントのお話

 

 フォントはその印象が大きく左右される重要な要素です。見出しに使われるゴシック体,本文に使われる明朝体,他にも丸ゴシック,伝統的書体など様々なジャンルに分かれ,数多くのフォントが作られています。

 使うべきフォントを間違えると印象が悪くなるどころか読むのが辛い目が痛くなる等々,様々なところに悪影響を及ぼすためデザインの上でフォントの選択はとても神経を使います。

 以前,同人誌の表紙をデザインした際には,そのyp14のあまりにもかっちりした専門的な内容から「回路系の専門書っぽく」という理由でモリサワの新ゴと呼ばれるフォントを用いました。

 この「専門書っぽく」という理由には今更ですが他にもあり,

 

部屋に参考になりそうな表紙が専門書しか無かった。

 

があります。マンガとかラノベは数が少ない上にジャンルが偏っており,そういう性癖系統であればそれでもいいけどもうちょっとバリエーションが欲しいかなということでサンプルになりそうな本を探していました。

 

 そして張っていたアンテナに引っかかった「ろごたいぷっ!マンガ・アニメ・ラノベのロゴを徹底研究する本」を購入しました。

ろごたいぷっ!  マンガ・アニメ・ラノベのロゴを徹底研究する本
 

 本自体は結構分厚い246ページ。この中には約200タイトルのマンガやラノベ,アニメ,ゲームに使用されたフォントがその再現とともに掲載されています。元々は同人誌だったそうです。

 マンガやラノベのタイトルロゴは一番目立つ上にその内容を的確に表す必要があるのでどれも特徴的なフォントを使用しています。この本ではそれらを書体ごとに章立てし,綺麗にまとめています。

 私がタイトルでこの本を「フォントの逆引き辞典」と呼んだ理由は本の最後にある索引です。ここでは掲載された作品のタイトルが並んでおり,あの作品が載っているページをすぐに開ける機能となっています。ここでラノベやマンガのタイトル(特に近年のラノベ)は,少なくとも作品のジャンルを予想しやすい物が多く,フォント名で探すよりもイメージに近いフォントが見つけやすいです。そのため,「ちょっとSF色のあるフォントを探したい」や「ファンタジー系の華やかなフォントが欲しい」時にそれっぽいタイトルで索引から探すという使い方をすることにより目的のフォントを探し出すことができます。とても便利です。

 

 あと意外だなと思ったのはフォントを加工しないまま使用しているロゴが意外と多かったことです。自分の中のイメージではフォントをイラレとかで加工に加工を重ねて出来上がるようなものだと勝手に思っていたので意外でした。

 ロゴデザインサンプル目的以外でもパラパラめくるだけであの作品にこんなフォントを使ってたんだと新発見することもあるおもしろい本ですのでお勧めです。

 

おわり。