ロードヒポキシス

可憐、無意識

コミケ撮影の知見など

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せいら(@yumeututu_neko)さんのレムりん.(掲載許可済み)

参加してきました

 前回の記事で告知したように,別サークルですが記事の執筆と表紙を担当した経緯から,3日目のコミケに参加してきました.頒布の方は勢い余って大量に刷りすぎた300部の半分以上が出て,よくもまぁこのような本を買う物好きがこれだけ居るのかと同人活動の奥の深さを知ることとなりました.

kou014.hateblo.jp

 当日の私はブースの設営を手伝った後はコスプレ撮影をひたすら行っておりました.実は撮影に参加するのは昨年の夏コミから2回目な新参者です.コミケにおけるコスプレの撮影は体力と技術がいる過酷なスポーツの側面を持つため,今回の参加で得た知見などを備忘録的に書いておきます.糞長い記事です.

 結論から言うと機材の部分は個人の合う合わないの差が激しいので,基本的な部分は参考程度にしつつ,回数を重ねて自分に合う装備を調えると良いと思います.

 というかだいたいの部分はこちらの記事が大変参考になります.しました.

seek.hatenadiary.jp

コスプレ撮影の基本的なルール

 コスプレ撮影は被写体が人物なので,基本的に人と人とのコミュニケーションが入ってきます.いくら機材が豪華だとしてもコミュ障を爆発させてると撮影が出来ないので,最低限挨拶は大きな声で出来るようにしておきましょう.無断で撮影するのは盗撮です.絶対にやめましょう.

撮影の流れ

 コミケには大量の人がやってきます.コスプレイヤーさんやそれを撮影したい人たちも沢山居るので,何をどうすれば良いのか最初は分からない部分があります.しかし実際には「並び」と「囲み」と呼ばれる2種類の暗黙のルールで動いているので,一度分かってしまえばなんてことないです.

並び撮影

 コスプレイヤーさんと1対1で撮影する場合を並びと呼びます.コスプレイヤーさんに対してカメラ持った人たちが一列に並んで待っているのがそれです.後で説明する囲みの場合と違って,アングルやコスプレイヤーさんへのポーズの指示などが比較的自由に出来るため,自分が思った通りの写真が撮りやすいです.流れとしては以下の通り.

  1. 挨拶: 「おねがいしまーす」などと行って了解を取る.
  2. 撮影: 可能であればポーズ指示を撮りながら撮影する.
  3. 挨拶: 「ありがとうございました」とちゃんとお礼を言う.

 挨拶に始まり挨拶に終わる.アイサツはとても大事,古事記にも書いてある.柔やかスマイルでお願いしますをした後は,向こうが慣れたコスプレイヤーさんであればポーズを取ってくれるので,そのまま撮影に入りましょう.    自身がそのコスプレの作品に造詣があるのであれば好きなポーズを指示出来ると良いですが,そうでない場合にはお任せの方が楽です.お任せとは言ってもこちらが黙って撮影し続けているとコスプレイヤーさんがいつポーズを変えて良いのか分からないので,適宜「撮りました」アピールをしましょう.コミュニケーション大事.

 最後にはちゃんとお礼を言いましょう.もしWeb上に上げることがあるのであればちゃんとその旨を伝えましょう.許可を取る際にはこちらも連絡先(最低限TwitterID)が書かれた名刺を持参するとうまく進みます.

囲み撮影

 先の並びとは対照的に1対多で撮影する場合が囲みと呼びます.人気のコスプレイヤーさんや,撤収間際の場合にこうなりがちです.基本的には並びと同じく,挨拶→撮影→挨拶の流れで進みますが,基本的に向こうはこちら一人に集中することは無いので自由度は少なめです.挨拶も聞こえてないからと言って無断で撮影しないように.

 大人気コスプレイヤーさんの場合には,ずっと囲み撮影で忙しいため掲載許可などが撮りづらいですが,これもまた慣れたコスプレイヤーさんは大抵スケッチブック等に名前やTwitterID等が書かれた物を持っているので,後で良いので連絡を取って許可を取りましょう.

 以上が私が体験した上での覚え書きですが,たまにボソボソっと挨拶しただけで無言でパシャパシャ撮る人が居たりしてコスプレイヤーさんもとてもやりづらい場面を何度か見ました.普段コミュ障を遺憾なく発揮していても,ここは対人スキルが求められる場でもあるのでハキハキとコミュニケーションを取りましょう.

機材等

 最初に述べたように機材に関しては人それぞれなのであまり参考にはならないかと思いますが,とりあえず自分が持っていた機材と設定について書いておきます.

カメラとレンズ

カメラ: α77

 今現在のメインなので「そこにあったから」以外の理由が無いのですが,α77です.撮影モード的には絞り優先モードで,露出は顔に合わせています.後述する理由からあまり連写は出来ないので,Loスピードの連写モードでRAW+JPEG保存にしています.なので露出補正とかも基本±0です.

レンズ: DT16-50mm F2.8 SSM SAL1650

 使い勝手良すぎてもはやこれしか使っていない節があります.コミケの会場では背景に人等無駄な物が多く映り込む場合が多いので,なるべく被写界深度浅めに撮れる明るくかつ開放がきれいなレンズであるとなお良いと思います.なので単焦点を使っている人もちらほら見かけますが,人が沢山いる会場ではコスプレイヤーさんを収めるために自由に動けないので,最初はズームレンズで画角を変えた方が良いと思います.

周辺機器

バッテリーグリップ: VG-C77AM

 ソニー的には縦位置グリップと名前がついているものです.バッテリーが2個入るので電池持ちが倍になりますが,正直1日撮影して1本無くなるかどうかなので意味無いです.重いのでバッテリー1個だけ入れる運用でも良いかも.どちらかというと縦位置で撮る際のグリップとしての用途で使っています.ソニーのグリップは縦で持ってもシャッターボタンの位置等が横方向と同一の場所になるように設計されているのでとても使いやすいです.

フラッシュ: HVL-F58M

 今回投入した新しい機材です.フラッシュというと暗いところで使うイメージですが,炎天下の屋外でも使います.コスプレイヤーさんは順光(太陽に向かう方向)だとまぶし過ぎて表情が作れなくなってしまうので,基本逆光(太陽を背に向ける方向)で立ちます.

 となると今度不利になるのがカメラ側で,逆光で撮影するとコスプレイヤーさんが暗くなってしまいます.この暗さを補うのがフラッシュで,顔に当てることにより明るくし,なおかつ眼にキャッチ(白い光)を入れて生き生きとした表情になるので必要です.

 言ってしまえば後からフォトショとかで補正も出来ますし眼にキャッチを書き込むことも出来ますが,画質的に有利であることや,現像時のめんどくささの解消(ほぼ修正無しで出力できる)ので買うだけの意味があります.

 機種としては屋外で1/400以上のシャッターで撮影するような明るい場でも対応できるHSS(ハイスピードシンクロ)機能に対応した物を選び,拡散するディフューザーの小さいやつを付けると当たる光が柔らかくなってより良い感じになります.モードはTTLオートで任せて補正も±0です.

 あと撮影していて気づきましたがカメラが(フラッシュが)光るとコスプレイヤーさん側も撮影したとわかりやすいようで,ポーズを変えるタイミングがとてもやりやすかったです.

その他

 気づいたことなど

暑い

 コミケ会場は上からの直射日光や照り返しで死ぬほど暑いです.3日目は朝は曇り空だったはずなのに午後はカンカンに晴れていました.水分補給や帽子,タオルなどで熱中症への対策は確実にしておきましょう.昔どこかに流れていた,「ペットボトルの内容物を半分にして斜め状態で凍らせ,当日冷蔵した残りの半分を入れて持ってく」技がだいぶ使えます.全部凍らすより溶けやすいのでこれをタオルか何かで包めば冷たいまま長時間維持出来て,溶けるのを待つ必要も無いです.

 あとフラッシュがオーバーヒートします.今回の失敗として最初に調子に乗って連写してたらすぐオーバーヒートしてしまったことがあり,その後はフラッシュの状態を気にしながら適宜バッグに入れた冷たい飲み物の隣に突っ込んで冷却(壊れるので自己責任です)してたりしたので,機材の温度管理も必要だと分かりました.本当に大変

太陽明るすぎ

 人間の目の感度は対数で感じるらしいです.しかしカメラのセンサはリニアに光を受け止めるので,目でそんなに明るく感じなくてもカメラの露出限界を迎えてる場合が多いです.なおかつフラッシュも併用するのでコスプレイヤーさんの衣装によっては顔と一緒に衣装も白く飛んで背景と一体化してしまうので,明るさを調節するNDフィルターとかをつかうべきかなぁと思いました.

終わりに

 コミケのコスプレ撮影は大変体力のいるエクストリームスポーツです.撮影する方だけではなくコスプレイヤーさんも炎天下でがんばって撮影させてくれているので感謝しましょう.

以下今回の撮影させて頂いた方々.本当にありがとうございました.