ロードヒポキシス

可憐、無意識

M570ユーザーの受け皿となるか: エレコムワイヤレストラックボールM-XT1DRBK レビュー

クリックボタンは死んだ!もういない!
 というわけでここ数年のトラックボールマウスの頂点に君臨してたロジクールのM570のクリックボタンが3度めの死を迎えたので次のマウスを買いました。

トラックボールマウスって何

 いわゆる下がペカペカ光って動かすと画面上のマウスカーソルも動く一般的なマウスではなく、ボールを指でコロコロ回してマウスカーソルを動かすタイプのマウスです。(昔のマウスは光っておらず底にボールがあってじゃの…という話は置いておいて)

 トラックボールマウスはPC買ったらついてくるようなマウスではないため、必然的にニッチな入力機器の一つに分類されるわけですが、手首を動かさず、指の動きだけでマウスカーソルを操れるために手首が疲れることもないため、一部の人達にはこれがないと手首が爆発するとまで言われるほど人気があります。

 トラックボールマウスは昔からワイヤーロックと一緒に作っているケンジントンというメーカーがありまして、ここのトラックボールも質はとても良いのですが、結構な価格帯に位置していたためこれまたニッチな人向けの商品でした。

M570という銘機

 そんな中ロジクールが2010年にワイヤレスなトラックボールマウスのM570を発売しました。これまでもトラックボールマウスは各社作っていましたが、M570はワイヤレスでかつ単3電池1本で18ヶ月駆動するランニングコストの安さと、当時の超円高で場所によっては2,000円台で買えるというとてつもない安さで人気となりました。

 ボタン数も5ボタンと底まで多くなく、ホイールも横スクロールに対応していないなど普通の構成ですが、同価格帯で他に勝負できるような商品がなかったため、とりあえずM570買っとけという風潮が5年近く続きました。

クリックボタンの死

 このM570、機能的な不足はあっても不満は無いため自分も家と研究室用にいつの間に2個に増えてるといった感じで満足して使っていましたが、唯一の欠点がクリックボタンがよく死にやすいことです。

 クリックボタンが死ぬ理由としてスイッチが貧弱だとか基板設計が悪いとかいろいろな説があり、秋葉原でスイッチを探して自力で修理とかやって長々と使ってきましたが、今度は交換のしづらいホイール部分が死んできたのでさすがに新しく買おうと決めました。

ライバルの登場

 ここ数年ずっとライバルが不在だったトラックボールマウス界において、昨年突如エレコムからM-XT1DRBKが登場しました。

 しかもロジクールのM570がマイナーチェンジでM570tとなったかと思ったらスイッチがコストダウンでオムロン製から更に中華の安物になり、価格改定で6,000円まで値上げしてしまったのに対し、M-XT1DRBKは似たような構成で横スクロールがついた上に実勢価格が3,000円台という安さで人気が出てきました。これは買うわけには行きません。

外観

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 左がM-XT1DRBKで右がM570です。どちらも親指でボールを動かすタイプで、M570が比較的平べったい形状をしているのに対し、M-XT1DRBKはやや高さがあるので包み込むような感じで持つ感じです。ボールの周辺のプラが光沢なのが傷付きそうでちょっと不満ですが。

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 ボタン構成は左右クリックと戻る、進むボタン、あと押している間マウスカーソルが減速するボタンとカーソルの速度を調節するスイッチがホイールの下にあります。ホイールは横スクロールに対応しており、全体的にクリック感のあるスイッチ(オムロン製)です。

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 裏側にはオンオフスイッチと動作モード(反応速度を変更する)変更スイッチが一体化したスイッチ、単3電池1本とレシーバーが入る穴があります。レシーバーはロジクールのUnifyingに似た形の独自レシーバーでBluetoothではないのでペアリングも特に意識せず使えます。

ボール交換

 あまりにもM570と似ているためか、形状と機能に関しては違和感なく移行できてしまったわけですが、唯一というか致命的な欠点として、「トラックボールマウスのボールが使いづらい」です。M570と比べると特に違いがわかりますが、ボール自体の滑りもM570のほうが良く、カーソルの動きも気持ち鈍くなったような感じがします。

 そこでボールだけにたまたまM570とM-XT1DRBKはボールの大きさが一緒なので交換してしまいました。

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すると鈍かったマウスカーソルの動きも軽快になり、かなり改善されました。M570からの買い替えを考えている人は絶対に交換しましょう。ちなみにロジクールのストアから補修部品としてボール単品を買うことができますが、送料が高いのでそれより周辺のM570をいっぱい買ってたそうな人を捕まえてボールを貰ったほうが手っ取り早いです。

最後に

 M570からの買い替え先としてM-XT1DRBKを購入しましたが、機能的に欲しかった横スクロールが追加され、ボール交換をしましたがお陰で操作感も完全にM570と一緒になったのでとても満足です。

ちなみにこのトラックボールマウス、有線のモデルも存在しますが、価格がほぼ変わらない上にワイヤレスだと椅子の肘掛けで操作するなどアクロバティックなマウス操作が可能なのでワイヤレスモデルを買うことをおすすめします。

おわり

先日のAmazonのプライムセールで安くなるとは知らずに前日に普通の値段で買いました。まさかあんなに安くなるとは思いませんでした。