レンズがカビないように簡易防湿庫(ドライボックス)を作る
フィルム時代の安いズームレンズはAPS-Cで使う分には周辺までそれなりに映るので使えないこともないです。特にミノルタ時代のαマウントのレンズって割と中古(ジャンク含む)が安いので気がついたら良く増えてますよね。
500円で買ったTokinaの28-70 F3.5-5.6でとりあえず山を撮る
大掃除の途中で。端の方に微妙に色収差が出てきちゃってるけれどまぁまぁ
といった感じで段々と増えていくレンズの置き場所に困るようになりました。
レンズの保管というとレンズの大敵であるカビとその原因の湿気から守るために湿度の低い空間を維持しなければならないわけですが、まず外に晒すだとか机の上に放置だとかいう行為はこの湿度の高い国日本では自殺行為なわけで、高い機材をお持ちの方はこのような防湿庫もお持ちのはずです。
東洋リビング オートクリーンドライ 防湿庫 118L ブラック ED-120CDB
- 出版社/メーカー: 東洋リビング
- 発売日: 2009/02/01
- メディア: Camera
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↑のやつは湿度を低く維持できたりとかホコリ積もったりするのを防いだりとか高機能ですが値段も数万円以上と高い上設置する場所も確保しなきゃいけないので自分のようなやっすいレンズ抱えた狭い貧乏人にはおいそれと手を出せないです。(カメラごとカビさせるくらいなら…という考えもありますが)
そういう人には防湿庫の代わりに簡易防湿庫(ドライボックス)という存在がありまして、要はプラのボックスに湿度計と乾燥剤が入ったもので2,000円程度から売られています。
ナカバヤシ キャパティ ドライボックス27L グレー DB-27L-N
- 出版社/メーカー: ナカバヤシ
- 発売日: 2008/01/02
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構造が単純なので世の中には自作する人たちも沢山いまして、ネタにもなるので自分でも作ってしまおうと思った次第です。
用意したのは通りかかった無印良品で売られていたキャリーボックス・ロック付きというボックス。完全密閉というわけでは無いですが、ロックがついてるのでちゃんと閉まるはずです。ダメだったらフチにゴムでも挟めばいいのです。900円
次は除湿をするためのものが必要です。ググって出てくる自作の例では、100均で売っているようなシリカゲルの袋(お菓子に入ってるようなアレ)をぶち込んでいる物が多かったのですが、小袋だと除湿の限界が見えない、使い捨てだったりレンジでチンする手間がかかるとか問題がいろいろあるのでこれを買いました。
充電で再利用できるとか書いてありますが、この手の商品は実際のところシリカゲルとヒーターがくっついてるだけです。そもそもシリカゲルは空気中の水分を吸着した後、加熱をすることによって水蒸気として脱離しまた吸着能力が復活するといった性質を持つので(レンチンするタイプの小袋もこの原理)充電という表記は間違ってます。実際にAmazonのレビューを見ると充電中に発熱するとか書いて評価下げちゃってる人も居るのでもったいないです。
箱の様子。英語圏のものらしいパッケージがボコボコになって届きました。
内容物とiPhone6との比較。本体に英語のマニュアルと引っ掛ける用のS字フック、英語の取説です。画像からわかるように本体が結構大きめです。厚さもそれなり、中にシリカゲルが大量に詰まっています。
本体には中身が見える小窓がついており、中にあるシリカゲルの色が見えるようになっています。色が変わるシリカゲルはお菓子に入ってるのより高性能なやつなので除湿能力に期待できます。これがオレンジから緑色に変化すると除湿能力が低下しているので加熱してくださいサインとなるわけです。
裏側にはコンセントが立つようになっているので、
そのまま壁のコンセントに刺すと赤いLEDが点灯して加熱が始まります。画像でも傾いてますが結構ずっしり来るので下向きにしないと勝手に落ちます。ちなみにLEDは点灯しますがタイマーとかで勝手に切れるとかいう機能は無いので12-15時間程度放置してシリカゲルのインジケータがオレンジになったのを確認したら手動で外しましょう。極めてアナログ。コンセントから外してもある程度は予熱で水蒸気を放出している可能性があるので、冷めるまで待ったほうがいいでしょう。
ちゃんと冷ましたらさっきのボックスへ湿度計と共に入れましょう。あとレンズ類も。湿度計は温度計とは違って高いやつでも誤差が±20%とか平気で書いてあったりするので、そこそこのやつで十分です。ダイソーのは針が動かなかったので論外です。
とりあえず蓋をして一日放置したところ、40%→20%程度まで下がったので一応除湿がされて簡易防湿庫としての機能は果たしているようです。
それから数日後もこの水準を維持しながらインジケータも変化がないので、小袋のシリカゲルを使うよりも維持に手間がかからなさそうです。シリカゲルのタイプの小型除湿機とプラボックスで作る簡易防湿庫は手軽に作れるのでお勧めです。
おわり