レンズ買いました: FUJIAN 35mm F3.5
中国からぶっ潰れた箱が届きました
とある理由でCマウントのレンズを使う必要が出てきたのでC-NEXのマウントアダプターを探していました。
Cマウントとは通称シネカメラ用マウントとも呼ばれ、元々16mmフィルムカメラ用として開発され、その後8ミリ、防犯カメラ、顕微鏡用などと多くの製品に広がったスクリュー方式(ねじ込んで固定する)のマウントです。現在でも防犯カメラと顕微鏡用でレンズが製造されているらしいです。
そもそも用途がシネカメラや防犯カメラ用なのでフランジバック(レンズからカメラのフィルムあるいはセンサーまでの距離)が17.526mmと狭く、これより大きいフランジバックを持つミラーが入っている一眼レフでは無限遠が出ないため使い物になりません。
そのためCマウントレンズはヤフオクなどで長いことゴミのような値段で取引されていたのですが、近年SONYのNEXシリーズなどミラーレス一眼が登場し、ミラーを排した分フランジバックが狭まりCマウントレンズでも無限遠が出るようになりました。これに目をつけた中国の方々がマウントアダプターを設計して売り始め、レトロなCマウントレンズの価格が高騰し始めたというわけです。
その流れか防犯カメラ用に安く製造されたレンズをマウントアダプターとセットで売っていて、送料とか考えるとマウントアダプター単体で買うのより安いです。ヤフオクで検索するといろんな種類が出品されています。自分はみんな大好きDealExtremeで購入しました。約27ドル。
というわけで待つこと2週間。さきほどの画像のようなぶっ潰れた箱を郵便局の人が持ってきたわけです。
箱の中身はこんな感じです。レンズ本体にマウントアダプター、おまけのマクロリングアダプターとかいう連結してマクロ撮影ができるようになる金属の輪っか。後はプラスチック臭がきついレンズキャップ。
レンズ自体は良くも悪くも中華的なオーラを放っており、最近のオールプラの純正レンズより謎の安っぽさが出ています。
NEX-5Nに付けた結果がこちら。
「TV LENS」という文字列が見えますが、付けてしまえばこれもアリかなといった感じに収まります。しかも小さくて可愛い。
フランジバックが18mmのNEX Eマウントに17.526mmのCマウントをつけようとするのでマウントアダプターが少し奥まった形になっているために取り付けがしづらいのですが、アダプター、レンズともに加工精度はそこそこです。ちなみにフォーカス、絞りともに数字は書いてありますが目印が書いてないので今何を指しているかわかりません。
買う前にネットでこのレンズについて調べていたら絞り羽が6枚でしかも絞った時の形が歪になっているといったことだったので(ある意味)期待していたのですが、どうやら設計が違うものらしく、12枚羽のちゃんと円形に絞れる絞りだったようです。(残念)
以下撮影したもの
(NEX-5N 52mm F1.7 1/2000 ISO 200)
撮影後にフィルタとかでいじってません。撮って出しです。このレンズは中央に焦点合わせると周囲が勝手にボケるというレンズ設計者から見たら卒倒するような写りをします。実際監視カメラのセンサーは小さく画像の鮮明な中央部分のみを使うのでAPS-Cサイズで使おうとするほうがおかしいのですが。
おもちゃのようなレンズですが焦点が合ったところは以外にもシャープに写ります。
(NEX-5N 52mm F1.7 1/3200 ISO 200)
周辺が若干ケラレます。マイクロフォーサーズ機で使えばこのケラレも気にならなくなるでしょうか。
(NEX-5N 52mm F1.7 1/500 ISO 100)
このレンズで特徴的なのが開放で撮った時の背景のぐるぐるしたボケ方。中心の被写体を強調しますが場合によっては酔うような画になります。
(NEX-5N 52mm F1.7 1/30 ISO 100)
写り方はおもちゃみたいなレンズですが遊びで使うのであれば買ってもいいかもしれません。
おわり